これは VBA Advent Calendar 2025 の15日目です。
この記事はVBAと自分がどう関わってきたを振り返る、ポエム的な内容となっています。
長らく放置していた自分のブログをこの機会に再開します。(って過去記事少ないなあ😅)
Excel VBAとの出会い
わたしがExcelを使い始めたのはWindows95が出る前、Windows3.1の頃でした。
当時わたしが勤めていた会社ではパソコンと言えば、Windowsですらない、NECの白黒ブラウン管モニタのワークステーションでした。そのワークステーションにLANPLANという表計算ソフトが搭載されていて、カタログ機能というもので処理の自動化をすることができました。それはVBAのようなプログラム言語ではなく、自動化できる処理が予め決まっていて、それを組み立てていく感じのものでした。
当時の業務の一つとして倉庫保管台帳などの書類作成をタイプライターで行っていました。ミスタイプをしないように慎重に打ち込むのは神経を使う面倒な作業でした。面倒くさがりのわたしは、それを表計算ソフトに打ち込んだデータを使ってドットプリンタで印字作成できるようにしました。
このとき、パソコンの便利さや表計算ソフトの可能性に気づきます。
部署異動後、会社からWindows3.1のパソコンが貸与され、そこにインストールされていたMicrosoft Officeの中の表計算ソフトがExcelでした。
LANPLANのカタログ機能のようなものが無いかと真っ先に調べ、ここで初めてVBAと出会います。
入門書を買ってイミディエイトペインを知り、MsgBoxを表示させたときの驚き、「これは何でもできる化け物ソフトだ‼️」と直感し、ワクワクしたのを今でもハッキリと覚えています。
プログラミングに目覚めるも苦難の日々
それからはExcel VBAを使って様々な業務ツールを作成しました。Accessも抵抗なく覚え、フォームで業務アプリ的なものを何本も作りました。
VBAを手掛かりにプログラミングに興味を持つようになり、C言語やVisual C++に手を出して挫折、.NET Frameworkの登場でVB.NETとC#に傾倒していきます。ただし、それは趣味の範囲で、会社の業務が鬼のように多忙となり、土日はパソコンなど見たくもないような状態が長く続きました。当時はどこの会社もサービス残業が当たり前、今の基準で言うとブラック企業が普通にあちこちに存在してましたからね😅
そんな中でも、会社においては身の回りの非効率な事務仕事をExcel VBAやAccessで作った業務ツールで一つずつ変えていきました。
上司に頼んでSQL Server付きのオンプレWindowsサーバーを導入してもらったのが2005年頃でした。それまでのショボいAccessのmdbファイル(accdbの前のAccessのDBファイルです)から本物のDBに変わり、複数人の同時アクセスも問題なくできるようになりました。リンクテーブルを使えばAccessで作ったフォームやレポートも使えます。取引ごとに連番を振ってそれを名前とするフォルダを自動生成するVBAを書き、紙のファイルを電子化しました。
これにより、当時部内の壁一面を覆いつくしていた紙ファイル用キャビネットを一掃したのは、わたしの一つの功績となりました。
気が付くと、今まで作ってきたVBA業務ツール群が部内だけでなく全社を巻き込んだDB連携の業務システムにまで成長していました。
正に属人化を絵にかいたような状況ですが、他人が作ったVBAを自分たちで管理する気持ちなどかけらもない情シスからは煙たがられつつも、現場からの受けの良さには逆らえず、黙認された状態で今に至ります。
副業の開始と属人化からの本気の脱却
時代が変わり、リモートワークが制限付きとは言え認められたり、残業も付くようになり、サービス残業がほぼ無くなりました。
年次を重ねて多忙な仕事から解放され、今はIT系の担当ということで業務改善の為に好きなことをやらさせていただいています。
更に時代の流れから副業が認められるようになり、そんな折にX(Twitter)でとある企業の方からDMでVBAの仕事の依頼を受けました。
これは青天の霹靂でした。
この状況を聞きつけた転職した元社員からも依頼を受けたりと、本業の落ち着きとは正反対に、にわかに日常が忙しくなり始めます。
VBAは言語仕様が古く、単にExcelというアプリの機能でしかないと、正直少し蔑むような気持ちがありましたが、お金が稼げるようになり、見方が大きく変わりました。
一方で、これも時代の流れか、会社も属人化を放置するわけにはいかず、わたしの業務システムのクラウド化を本気で行うことになったのです。
今はこの業務システムの基本設計を開発会社さんと共に行っています。わたしより二回りぐらい若いエンジニアの方々を相手に、こちらの下手くそな説明が中々伝わらず、要件定義を含め膨大な時間がかかる作業で、システム作りの難しさを感じているところです。
完成予定は2027年の春先、皆に支持される便利なものが作れるのか、また世の中の変化に対応できるのか、あー心配だ。
Excel-Fun での交流とこれから
VBAを見直すきっかけはもう一つ、Excel-Funへの参加でした。
いつもX(Twitter)でお見掛けするVBAerの方々とのDiscordやZoomでの交流(Zoomでは殆ど黙ってますけどね😅)は刺激をいただきました。
ご自身の膨大なVBAライブラリをお持ちの方、VBA周りのコアな技術に詳しい方、VBAだけで生計を立ててる方、VBAの記事を発信しまくる方、などなど、VBAについては自分が第一人者だと思っていましたが、まったくそんなことはないと実感しています。
副業の開始とコミュニティへの参加から、より一層VBAと触れ合う機会が増えましたが、今や急速に成長する生成AIの時代です。果たしてこれからExcel VBAの世界に未来はあるのでしょうか❓
わたしとしては、Excel VBAはまだまだ使い続けられるんだと思っています。
今関わっているシステム開発の体験からすると、システム化とはそんなに簡単なものではなく、この世の中が1年やそこらで変わるとは到底思えなくなったからです。
身近な困りごとを短時間で解決できるVBAは、今後も重宝され続けることでしょう。
IT系への好奇心旺盛なわたしは、新しいことにも興味を持ちつつ、Excel-Funの皆様を始めとする世間の方々に自分のできる情報発信をしながら、これからもVBAと戯れたいと思っています😆
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